日本最古旧根岸競馬場一等馬見所を写真で辿る歴史の道

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日本最古旧根岸競馬場一等馬見所を写真で辿る歴史の道

横浜・根岸の高台に広がる「根岸森林公園」。
実はこの場所、かつて広大な競馬場があったことをご存じでしょうか?

旧根岸競馬場一等馬見所跡。

日本で初めての本格的な競馬場として明治時代に誕生。

かつて多くの紳士淑女が集い、華やかな空間でした。今では立ち入り禁止区域となり、近くからその姿を眺めることしかできません。いまも歴史的建造物として高い価値を持ち、廃墟としての美しさも残しています。

本記事では、一等馬見所の歴史的背景や建築的価値、アクセス方法や周辺の散策スポットまで、写真とともにその魅力をじっくりご紹介します。

📝 同じく「横浜レトロ散歩」シリーズはこちら👉 レトロと古建築の宝庫三溪園|歴史ある庭園で紫陽花と花菖蒲を撮る

この記事でわかること
  • 日本最古の競馬場「旧根岸競馬場」の歴史
  • 一等馬見所の建築的価値と役割
  • 現地の写真と注目スポット
  • アクセス・周辺の立ち寄りスポット
目次

旧根岸競馬場一等馬見所歴史的価値と基本情報を解説

当時観覧席から見えた競馬場の写真
ヨコ子

横浜に競馬場があったんだ?歴史を知りたいな!

brayoko

そう。横浜の開港と関係があるよ。
詳しく解説するね!

旧根岸競馬場一等馬見所の歴史

1859年の横浜開港後に持ち込まれた西洋文化の一つが競馬・乗馬。この流れで1,866年根岸競馬場が開設されました。こう考えると横浜開港からどれだけ歴史が動いていったのかがよくわかります!

幕末の剣を帯びていた時代に、このような競馬場が作られたのは感慨深い。

幕末から西洋文化が急速に取り入れられたことを考えると、競馬場の設置も自然な流れだったのかもしれません。

ここで、旧根岸競馬場の歴史的な流れを、主要な出来事とともに年表で振り返ってみましょう。

年代出来事詳細
1866年根岸競馬場 開設日本初の本格的な洋式競馬場として、在留外国人向けに開設。
1929年一等馬見所 完成アメリカ人建築家J.H.モーガン設計。アール・デコ様式の鉄筋コンクリート造りで「東洋一」と称される。
1942年競馬中止・軍に接収太平洋戦争勃発により競馬開催が中止され、高射砲陣地として利用される。
終戦後GHQ(連合国軍総司令部)に接収米軍のレクリエーション施設「ネギシ・ハイツ」として利用される。
1970年日本に返還28年間の接収期間を経て、日本に返還される。
返還後根岸森林公園として整備広大な敷地が公園として整備され、市民の憩いの場となる。
現在公園のシンボル、耐震補強工事中老朽化のため立ち入りはできないが、公園のシンボルとして存在。将来的な内部公開も検討中。

建築の特徴と構造

旧根岸競馬場の一等馬見所は、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の3階建て建築です。当時としては全国でも珍しい、最先端の大規模観覧施設でした。

外観はアール・デコ様式を取り入れたモダンなデザインが特徴で、直線的な構造にアーチ窓や縦長のスリット窓が美しいアクセントになっています。

ここで一等馬見所の主な特徴と構造を簡単に整理しておきましょう。

特徴内容
構造鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)、地上3階建
建築年1930年(昭和5年)
建築様式アール・デコ調、モダンな意匠
主な設備エレベーター、上下水道、広い観覧ラウンジ
観覧設計上層からコース全体を見渡せる眺望/一等席ならではのゆとりある空間

現在では立ち入りは禁止されていますが、老朽化にもかかわらず当時の姿をとどめており、その保存状態の良さも高く評価されています。

次は、こうした建物がなぜ横浜市により「歴史的建造物」に認定されたのか?

その価値と理由を見ていきましょう。

一等馬見所が 「横浜市認定歴史的建造物」として認定された理由

2025年に根岸競馬場一等馬見所が「横浜市認定歴史的建造物」として保存活用することが発表されました。

以下3つのポイントを簡単にまとめました!

本市では、歴史的建造物を保存活用し、横浜の個性と魅力を感じていただけるまちづくりを展開してきました。特に価値が高い建造物については、「横浜市認定歴史的建造物」として認定しています(本件で 104 件)。
このたび、中区の根岸森林公園内に現存する「旧根岸競馬場一等馬見所」を認定しました。
今後、「新たな横浜市地震防災戦略」の取組の一つに位置づけ、耐震化を推進すると共に、歴史的建造物ならではの魅力を活かし活用の検討を進めていきます。

横浜市公式HPより

これにより建物も修復して、中の見学も可能になるかもしれません。

こんなレトロな建築の内部見れると思うと胸が高鳴ります!

写真で巡る旧競馬場の記憶

旧根岸競馬場跡地。
今では広大で自然豊かな「根岸森林公園」として親しまれていますが、その一角にはかつての栄華を伝える「一等馬見所」が静かに残されています。

ここからは、実際に現地で撮影した写真を通して、旧根岸競馬場のかつての姿や記憶をたどってみましょう。

残された重厚な建築のディテール

建物の外壁には、1930年代当時の意匠がそのまま残されています。
アールデコ調の装飾、丸窓、アーチ型の柱や重厚な石造りの外観は、観客を迎え入れた当時の雰囲気を今に伝えます。

コースと反対側からの風景。

滑り台とのコラボで、時代がタイムスリップしたような感じに!

右側の蔓が凄い…ある意味芸術的。

特徴的な丸窓。アップすると斬新なデザインです。

ご覧のように建物外部には立ち入り禁止の柵と看板が。

そこから上を見上げると、ご覧のような廃墟感があります。

それにしてもレトロで不思議な建物です。

かつての賑わいを想像させる風景

一等馬見所の前に広がる芝生エリア(現在は公園)は、かつての観覧席の延長として使われていた空間です。
この場所から眼下に広がる景色を見ていると、当時の競馬開催日の熱気や喧騒を想像せずにはいられません。


競馬場に使用されていたので起伏もあり、ランニングにも適した外周コースです。

根岸森林公園入口にある年季の入った案内板

そんな古くないはずなのに、何故か?年季を感じさせる石案内板がいい味出てます!

四季折々の旧根岸競馬場の景色

旧根岸競馬場跡は、季節ごとにまったく異なる表情を見せてくれる魅力的なスポットです。

春は桜が周辺に咲き誇り、夏には深い緑が一等馬見所を包み込み、秋には紅葉が丘を彩り、黄金色の光が差し込む夕暮れ時の景色は圧巻。
冬の澄んだ空気と静寂の中では、石造りの建築がより際立ち、時間が止まったかのような感覚に。

桜と夏の季節の旧根岸競馬場跡。ここは桜の名所としても有名です。

2枚目はランドマークタワーとのコラボ。

桜と一等馬見所の写真
桜と一等馬見所
桜と一等馬見所とランドマークタワーの写真
真ん中左に一等馬見所の建物
アガパンサスと一等馬見所の写真
アガパンサスと一等馬見所

根岸森林公園の四季。

桜の時期に雪が降り、めったに撮れない写真を撮れた時もありました!

四季折々で違った風景が撮れます。

桜と雪景色の根岸森林公園の写真
桜と雪景色
夏の根岸森林公園の写真
秋と紅葉の根岸森林公園の写真
秋と紅葉
秋と紅葉の根岸森林公園の写真
秋と紅葉

✅今後他の季節の写真が撮れたら追加していく予定です。

旧根岸競馬場跡—アクセス・周辺スポット情報

ここでアクセスと周辺スポットを見ていきましょう。

日本最古旧根岸競馬場一等馬見所を写真で辿る歴史の道

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