目の前にいる帆船が「日本丸」か「海王丸」か、あなたは見分ける自信がありますか?
- 「横浜の帆船って『日本丸』じゃないの?もう一隻いるの?」
- 「『海王丸』と『日本丸』、正直見た目の違いが分からない…」
- 「太平洋の白鳥と海の貴婦人?どっちがどっち?」
横浜みなとみらいに佇む、帆船「日本丸」。しかし、もう一隻似たような帆船がいるのをご存じですか?
その名は「海王丸」。多くの方が二隻を混同しがちですが、その違いを知らないと、それぞれの本当の魅力を見逃してしまいます。
カメラ歴15年。横浜のレトロや客船に特化した、ブログを書いてます。「海の貴婦人」海王丸の横浜寄港を心待ちにしてきた私brayokoが、船好きならではの視点で、二隻の美しき帆船姉妹の違いを愛情込めて解説します。
この記事では、横浜港に入港した「海王丸」の寄港レポート、二隻の一番簡単な見分け方や歴史の違いを、写真付きで紹介します。
- 海王丸が横浜に寄港した理由
- 「海王丸」と日本丸メモリアルパークにいる「日本丸」との決定的な違い
- 海王丸の寄港から出港までの美しい姿(写真・動画あり)
この記事を読めば、もう間違えることはありません。次に横浜港で帆船を見た時、あなたはその船の名を自信を持って語れるようになるでしょう!
さあ、「太平洋の白鳥」と「海の貴婦人」、姉妹船の物語を紐解いていきましょう。
海王丸の横浜寄港は「定期メンテナンス」と「航海訓練」が目的!

9月から10月はじめに横浜に寄港して、その優雅な姿を見せてくれた帆船「海王丸」。
「なぜ今、横浜に?」と疑問に思っている方も多いかもしれませんね。
今回の寄港の目的は、大きく分けて2つあります。
- ① 船体の定期メンテナンス(ドック入り) 9月中旬に一度ドック(船の修理や点検を行う場所)に入り、船底の清掃や各部の点検を行いました。人間でいう健康診断のようなもので、船の安全を守るための大切な作業です。
- ② 練習船としての「航海訓練」 メンテナンスを終え、万全の状態になった海王丸は、船員を目指す若者たちを乗せた通常の航海訓練を行っています。横浜港を拠点に、実践的な海の技術を学んでいるのです。
つまり、リフレッシュされたばかりの美しい「海の貴婦人」の姿を見ることができた、というわけです!
特別な一般公開イベントなどはありませんでした。が、私が見に行った日は快晴で、練習船としての本来の凛々しい姿を間近で見ることができました!
「海王丸」と日本丸メモリアルパークの「日本丸」徹底比較!
【最重要】全ての基本!「レジェンド」と「現役スター」の違い


まず、この2隻の最大の違いは、その「立ち位置」です。これを押さえるだけで、見え方が全く変わります。
簡単に言えば、今も海で活躍する「現役の練習船」と、役目を終えて展示されている「伝説の保存船」という違いを頭に入れると、非常に分かりやすいです。
| 日本丸メモリアルパークの船 | 船新港ふ頭に寄港した海王丸 |
初代 日本丸 | 二代目 海王丸 |
| 引退した伝説の船(レジェンド) | 今も海で活躍する現役スター |
| 国の重要文化財 | 現役の航海練習船 |
| 1930年生まれ | 1989年生まれ |
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図解でサッと違いを確認!
まずは、3つの違いを図解にまとめました。
さっと見たい方は、これだけ覚えておけば完璧です!

見分けるポイント①~船体のラインは「黒の1本線」と「水色の2本線」
最も分かりやすい違いは、船体の横に入っているラインの違いです 。
このラインの色と本数だけで、現役の船か、引退した船かを見分けることができます。
brayokoラインが水色と黒ってだけで現役か?引退してる?のかわかる気がするよね!?


- 海王丸(寄港船): 明るい青色のラインが2本入っています。現役船らしい、軽快で爽やかなイメージです。
- 初代日本丸(展示船): 黒色のラインが1本です。歴史を重ねた船体を引き締める、重厚な印象を与えます。
見分けるポイント②~いざという時の「救命艇の色」
甲板に搭載されている救命艇にも、時代の違いが表れていて面白いポイントです。


- 海王丸:白色
- 日本丸:オレンジ
brayoko海王丸はメンテナンスした後だからか?
船体がピカピカだねー!!
海王丸寄港と出港を写真とショート動画で解説
新港ふ頭(横浜ハンマーヘッド)に停泊する海王丸
今回の海王丸が停泊していたのは、横浜ハンマーヘッド前の新港ふ頭5号。海上保安庁側になります。
近代的な建物と、クラシックで優雅な帆船のコントラストが非常に印象的で、停泊中は間近で、その美しい船体を見ることができました。
真っ白な船体に、複雑に張り巡らされたロープ(索具)、磨き上げられた木製の甲板。その一つひとつが芸術品のようで、この日快晴の青空とマッチしていて感動!
そして、近代建造物ハンマーヘッドクレーンと並ぶと、正にレトロのコラボが完成します!

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【オデッセイ初入港】居住型クルーズ船を新港ふ頭で写真&動画レポ!
出港!ベイブリッジをくぐる優雅な姿
2025年10月4日9時、多くのファンや写真愛好家に見送られながら、海王丸は次の航海へと旅立ちました。タグボートに導かれ、ゆっくりと岸壁を離れていく姿は、何度見ても感動的な瞬間です。
ちなみに出港するのは「海王丸」ですが、船首側牽引してるのは「海洋丸」!間違えないように…笑


そして、この日のハイライトは、なんといっても横浜ベイブリッジを通過するシーン。横浜のシンボルの下を、通過していく様子は圧巻の一言。その優雅な姿は、まさに「海の貴婦人」と呼ぶにふさわしい光景でした。
この日の大黒ふ頭には早朝入港した「ノルウェージャン・スピリット」が停泊中。貴重なコラボが撮れました!
brayoko基本的にはベイブリッジを通過できない、超大型船が大黒ふ頭に入港しているよ。
ベイブリッジできたときには、どんな船も通行可能にして作ったはずだけど、時代ととも通行不可に大きな船ができたってことだね!

寄港から汽笛、出港までをショート動画で解説
今回の寄港から出港までの一連の流れを、臨場感あふれるショート動画にまとめました!
静かに停泊する美しい姿から、心を揺さぶる長い汽笛の音色、そしてゆっくりと港を離れていく感動の出港シーンまで、その場の空気感が伝わるように編集しました。
写真だけでは伝わらない、帆船の魅力をぜひ動画で体感してみてください。
横浜港に寄港した海王丸と日本丸の違いに関連したよくある質問

「日本丸」と「海王丸」は練習帆船ですが、みなとみらいに展示されてる帆船はなんですか?
みなとみらいに展示されているのは、現役を引退した「初代帆船日本丸」です。「太平洋の白鳥」として親しまれ、現在は船内を見学できる博物館になっています。今も航海している練習船「日本丸(二世)」の、先代にあたる船ですね。
ちなみに「日本丸(二世)」の船体ラインは水色1本線です。
帆船「海王丸」の今後のスケジュールはどこで確認できますか?
帆船「海王丸」の最新スケジュールは、船を運航している海技教育機構(JMETS)の公式サイトで公開されています。寄港地の情報や航海の予定が掲載されるので、そちらを確認するのが一番正確でおすすめですね。
日本の有名な帆船の名前には、どのようなものがありますか?
日本の帆船で特に有名な名前は、やはり「日本丸」と「海王丸」でしょう。それぞれ引退した初代と、現役の二世がいます。歴史的には、江戸幕府の「咸臨丸(かんりんまる)」や、伊達政宗が建造した「サン・ファン・バウティスタ号」なども知られています。
まとめ

二隻の違いをまとめます。
- 立ち位置:現役で海を駆ける「海王丸」と、歴史を語る「初代 日本丸」
- 船体ライン:海王丸は「青の2本線」、日本丸は「黒の1本線」
- 救命艇:海王丸は「白」、日本丸は「オレンジの木製」
いかがでしたでしょうか? 日本丸と海王丸は、似ているようでいて、その生まれや歴史、細かなデザインにたくさんの違いが隠されています。
これらの豆知識を頭に入れて、もう一度2隻を眺めれば、きっと今までとは違う発見があるはずです。
ぜひ、この機会に横浜へ足を運び、あなたの目で違いを見つけてみてください!
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