横浜の初夏を告げる一大イベント、開港祭が2025年も盛大に開催されました。
横浜港に集う多くの船の中でも、ひときわ目を引く「太平洋の白鳥」と称される帆船「日本丸」。
開港祭の期間中には、訓練された乗組員がマストに登り、帆を張る迫力満点の儀式
『登檣礼(とうしょうれい)』をご存じですか?
このブログでは、横浜開港祭の熱気と、日本丸の優雅な登檣礼の見どころについて、詳しくご紹介します!
港町横浜ならではの感動体験を、ぜひあなたも味わってみましょう!
- 登檣礼の歴史がわかる
- 登檣礼とはなにかがわかる
- どこで見られる?時間と場所(横浜開港祭との関係)
- 現地で撮影した登檣礼の様子を写真で紹介
登檣礼(とうしょうれい)とは|歴史とみどころ

はじめに登檣礼の歴史とみどころを見ていきましょう!
登檣礼の歴史
時期 | 出来事・背景 | 備考 |
---|---|---|
江戸時代末期 | 西洋式帆船の導入に伴い、マスト訓練として登檣が普及 | 航海技術と共に伝来 |
明治時代 | 日本の近代海軍教育の一環として登檣礼が定着 | 儀礼と訓練の融合 |
昭和初期 | 航海訓練で登檣礼が正式な儀礼として確立 | 礼儀教育の一環 |
昭和61年 | 初代日本丸が退役し、登檣礼が一般公開されるように | 横浜での披露が定番に |
現代 | 帆船日本丸(二代目)で登檣礼がイベントとして継続 | 文化・伝統として継承 |
登檣礼の起源は16世紀頃のヨーロッパ海軍に遡るとされ、敵船に対し戦闘意思がないことを示す「平和の証」や、最高の敬意を表す儀式として始まりました。
日本への導入は戦後で、特に1953年、練習帆船「日本丸」の千葉宗雄船長が海外の慣習に倣って取り入れたのが最初です。安全性からヤード先端ではなくフートロープに立つ方式に調整され、見送りの人々へ「ごきげんよう!」と叫ぶ「チアリング」が日本独自の文化として定着しました。
現在も独立行政法人航海訓練所の練習帆船「日本丸」「海王丸」が、訓練生の精神力や技術向上、そして海の伝統継承のため、入出港時にこの荘厳な儀式を行っています。
これは単なるパフォーマンスではなく、船乗りの誇りとロマンを象徴する伝統儀式として、多くの人々を魅了しています。
実施スケジュールとタイミング(時間)
特別なイベント時
港の開港記念日や特定の祝典、例えば横浜港であれば開港記念日など、一般公開される機会に合わせて行われることもあります。
予定時刻の前後30分ほどが、登檣礼の最も見ごたえのある時間帯です。
訓練生が一斉にマストに登り、ヤードに立つ姿は、まさに壮観の一言です。
総帆展帆や満船飾との違いを解説
帆船の儀式には、登檣礼の他にも見応えのあるものがいくつかあります。混同されがちですが、それぞれ異なる意味合いと目的を持っています。
以下にそれぞれ役割を明記します。
儀式名 | 主な目的 | 内容 | 実施タイミング |
---|---|---|---|
登檣礼(とうしょうれい) | 敬意・感謝の表明、歓迎・別れの挨拶 訓練の一環 | 訓練生がマストを登り、ヤードに立って 敬礼・「ごきげんよう」のチアリング | 入出港時、特別イベント時 |
総帆展帆(そうはんてんぱん) | 帆船の美しさ公開 訓練・維持管理も兼ねる | 全ての帆を広げる儀式。 訓練生がマストに登り帆を張る。 | 寄港・係留中のイベント時 航海中にも実施 |
満船飾(まんせんしょく) | 慶事や祝意の表現 | マスト頂上から船首・船尾にかけて 国際信号旗を連ねて飾る | 祝日・記念日・式典など |
帆船日本丸|総帆展帆とは?読み方は?作業者や歴史など写真とともに紐解く←総帆展帆の記事はこちら

横浜開港祭で披露!帆船日本丸登檣礼レポート
横浜開港祭で6/1に日本丸登檣礼が実施されました。
その様子を写真付きでレポートします。
横浜開港記念日&イベント概要
- 横浜開港祭は毎年6月2日(開校記念日)を中心に開催される横浜市最大の市民祭り。
- 横浜の歴史と未来を祝うイベントで、帆船日本丸によるイベントは「満船飾」と「登檣礼」が目玉。
- 横浜の発展の象徴である日本丸のイベントに、多くの観客がその雄姿を見学に訪れる。
横浜開港祭とは?歴史と見どころをわかりやすく解説|2025年の開催情報も←開港祭の記事はこちら

登檣礼の様子を臨場感たっぷりにレポート
白い制服の訓練生が一斉にマストを駆け上がり、ヤードへ素早く移動。

汽笛の合図とともに「開港記念日おめでとう!!」の声が響き渡る。

高所での堂々とした動きは、日頃の厳しい訓練の賜物。
船橋からの号令で「おめでとう!」と元気な声が響き渡る。

一糸乱れぬ敬礼は、観客への感謝と未来への希望を込めたメッセージ。
登檣礼(とうしょうれい)に関連したよくある質問

帆船「日本丸」の2025年のスケジュールはどこで確認できますか?
帆船「日本丸」の2025年のスケジュールは、横浜みなとみらいにある帆船日本丸・横浜みなと博物館の公式ホームページで確認できます。例年、年間計画やイベント情報が掲載されるでしょう。事前にチェックして、登檣礼や総帆展帆の機会を見つけるのがおすすめです。
登檣礼は帆船「海王丸」でも見られますか?
はい、登檣礼は帆船「日本丸」だけでなく、姉妹船である帆船「海王丸」でも披露されます。どちらの船も独立行政法人航海訓練所の練習帆船であり、未来の船乗りを育てる上で登檣礼は重要な訓練の一環です。海王丸が寄港する際も、ぜひ注目してみてください。
満艦飾と満船飾の違いは何ですか?
「満艦飾」は軍艦などに多数の旗を飾る形式で、祝賀時に使われます。「満船飾」は商船向けの言葉で、意味はほぼ同じですが使用場面が異なります。
登檣礼での挙手の礼にはどんな意味があるのですか?
挙手の礼は、艦船や他の人への敬意を示す正式な儀礼の一部です。登檣礼では全員が高所から一斉に挙手し、訓練の成果と団結を示す象徴的な動作となります。
まとめ

登檣礼は、帆船日本丸ならではの伝統儀式であり、横浜開港祭の大きな見どころのひとつです。
訓練生たちの迫力ある動きと美しい敬礼は、写真でも映える感動的な瞬間。
タイミングや見どころを事前にチェックして、横浜ならではの特別な体験を楽しんでみてください。
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